第5回 ワークショップレポート♫


2019年4月29日(月・祝)に第5回「フェルトセンス・インプロワークショップ」を開催いたしました。


今回は直前の開催場所の変更というトラブル発生にもかかわらず、学生さんから60代の方まで、12名もの方のご参加をいただきました。

ご参加の皆さま、ご協力いただきました皆さま、誠にありがとうございました!!


今回、ワークショップ終了後の懇親会では、お酒も飲みつつ手作りスイーツなんかも食べながら、ちまたで話題のカードゲーム『はぁって言うゲーム』をしました。

大人になって、大人数でカードゲームをする機会はなかなか無いということもあってか、とても盛り上がりました。演じる系のゲームですが、遊び心が満載で、恥ずかしさも楽しみのひとつとして乗り越えていく皆さんの姿がまぶしかったです!


さて、肝心のワークショップの内容についてのご報告です。


今回、思うところがあって「小さなことでも、 ‘’感じたこと‘’ を ’‘表現すること” ってすごく大切なんじゃないか??」ということを考えまして、それを頭や言葉だけではなく、体感してもらえるような内容にしたいと思いました。

‘’感じたこと‘’ を ’‘表現すること” 。

当たり前のようで、できないことが多いのではないでしょうか。

ふだんは「人からどう思われるか?」とか「こんなことを言って受け入れてもらえないはず。」とか、はたまた「こんな風に感じたらあかん!」といった考えがフタになって、素直に生きることを封印してしまうことが多いのではないだろうか。と。

もしくは、過去にとても辛い経験があると、それが強固なフタになってしまう場合もあると思います。

もちろんフタは社会生活上、必要なことでもあり、自分を守るためにも機能しているので、悪者ではないと思います。

でも、それに慣れすぎてしまって、人生の主役であるはずの「自分」が「何を感じているのか?」ということすらわからなくなってしまったら。

コンパスを失ってしまった難破船のように、「自分らしく」生きることを見失うかもしれません。

そんな想いもあって、今回は『感じるー表現する』ことを成り立たせるコミュニケーションのあり方を、インプロ(即興演劇)や心理学的な手法を借りながら探ってみました。


例えば、インプロの『これ何?』というゲーム。(ペアを組み、質問者と回答者を決めます。質問者がその場にあるさまざまなものをひとつづつ指差し「これ何?」と聞きます。回答者は指をさされたものと「全く関係のないもの」を即座に答えるというゲームです。例:質問者がカーテンを指差し「これ何?」と質問する。回答者は即座に関係のないもの、例えば「おてもやん」と答える。)

このゲームは単純なのですが、躊躇なくポンポンと答えていくうちに、ふだんの『型(パターン)』から徐々にはみ出していく感覚を味わえるゲームです。また、出てくる言葉は、その人がふだん感じていることや、その人の世界観が反映されてくるので、「どんな言葉がでたか?」を全員でシェアしたりする時間も楽しかったです。

名刺に書かれている肩書きをみるよりも、「そのひとを知る」ための窓がひらく感じでしょうか。

「ひとを知る」ということは、実は楽しいことなんだと、皆さんの表情をみて再認識したのでした。

後半は、『感じるー表現する』をじっくり取り組んでみました。

全員がひとりの話を聴きながら、「ふだんやりがちな聴き手側の対応」をあえて意識的にやってみるという事をし、その後に、ふだんはあまりしない対応、つまり「話し手が自分の感じていることを見つめ、表現することを促す聴き方」で聴いてみるという事をしました。

ふだんやりがちな対応~では笑いも生まれますが、感じていることに目を向けていく時間には「間」が生まれ、場がある種の「強さ」を持っていくのを肌で感じることができました。

話し手を担ってくださった参加者の方の「ライフルが自分に向いているような緊張感があった」という言葉にとても考えさせられました。

今回、このテーマでやってみて、「感じたことを表現すること」は「強さ」を持つのだと感じました。

自分や他者を否応なく「変化」に導いてしまう、「強さ」。

だからそれと向き合うことは「怖い」ことでもあるし、社会生活のなかでは封印されがちなんだと思います。

「怖い」ときは無理して向き合わなくてもいいと、私は思います。

自分のなかに「聴き手」の存在を持つことができれば、いつかその「強さ」に圧倒されずに、向き合うことができる。

そしてその「強さ」は、敵ではなく自分自身の力なんだと、そう気づくときが来るはずだと、そう確信した日でした。


<皆さまからのご感想>


「自分を見つめるって、エネルギーが要ることなんだと再認識。初対面の人とも抵抗なく話せる自分に気付いて、少し嬉しかった。」

「話をするのが苦手だと思っていたけど、時間を与えてもらって、自分が動物になった気持ちで話したら、10分間話をすることができた。そして相手の話を聞くときも、何だろう、抽象的になる分、聞くことに専念できた。ふだんの具体的な話だと、つい解決策を考えてしまう、ということも、今日の全体のワークからも感じとることができた。」

「人見知りをする性格で、最初、人が多くてメチャクチャ緊張してましたが、ナオコさんの人柄と、その関連の人たちなので、すぐなじめて、ほっとしました。」

「workの説明を聞き落してしまったので、workの説明を一通りした後に、まとめとして手短に何をしたらよいのか改めて言ってもらえるとありがたかったです。」

「色を与えてくれてありがとうございました。」

「もう少し時間があるとなお良い。」

「自分のことが思ったより話すのが難しかったです。」

「漢方茶がおいしい。もっと飲みたい。作り方を学びたい。」

「人の話を聞くことと、自分の話をすることは表裏一体で、両方、自分を向き合うことだなと。場を明るくするため話を進めることと、自分の話をすることも表裏一体で。もっと力を抜いて話をすることが大切やと思いました。」

「短い時間だけど、初めて会った感じがしなく、温かい感じがしました。」

「やはり水の流れる音が大好きなんだということが再認識された」


皆さま、ありがとうございました!!